フクモモさんの思い出アルバム No.0037|ゆめじゃないのっ?

フクモモさんの思い出アルバム
⬆︎のアイキャッチは、DALL·E(ダリ)で元画像を補正し解像度を上げています。
元画像は、物語の最後で紹介させていただきます。

やわらかな午後の日差しが、どこか懐かしい小さな村を包んでいた。

茅葺き屋根の家、井戸端で話す人たち、軒先に干された野菜…。

けれどその景色は、どこか“現実と夢の境目”のようにも見えた。

語り手としてその場を見つめると、フクモモさんとうたぎさんの声が、まるで夢の中から届くように響いてきた。


ねえうたぎさん、ぼく、おひるねしてたらね、こんな村にきちゃったのっ。
ここ、どこなの?ゆめじゃないのっ?

んー…これは“ゆめとほんとのあいだ”って場所かもな。
君の見てる景色が、ぼくにもちゃんと見えてる。

えっ、ほんと?
じゃあ、ここにいる人たちもぼくたちの声、聞こえてるのかな?

もしかしたらね。でも彼らはたぶん、自分の時間の中を生きてる。
ぼくらはその流れをちょっとだけのぞいてるんだ。

なんだか不思議…。
でもね、この村の空気、すっごくあたたかいよ。
お日さまのにおいがするのっ。

きっと誰かの“やさしい記憶”がここに残ってるんだろう。
君がそれを感じ取ったんだ。

うん…。
もしここがゆめでも、ぼくはまた来たいな。
だって“やさしい”って、いちばんほんとのことかもしれないから。


「11年後のレッドリスト」も、こうした“やさしい記憶”を未来へ残そうとしているんだ。

ゆめと現実の間にある命の声を、忘れたくないね。

さて次のカードには、どんな“境目の物語”が待っているのかな。

11年後のレッドリスト|シチリアモミ:風だけが歳月を数えていた森の片隅で【IUCNレッドリスト比較】
シチリアモミ(Abies nebrodensis)は、2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。2017年、IUCNレッドリストで、【CR:深刻な危機】と評価されました。つまり、2014年から2017年にかけて、シチリ...
ゆめじゃないのっ? No.037 2009-09-18 16:40:38
⬆︎の画像は当時の写真を「そのまま」使用しています。
画像の中のURLは、現在「https://ameblo.jp/fukumomo3/」に変更されています。

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