フクモモさんの思い出アルバム No.0056|みつけたのっ

フクモモさんの思い出アルバム
⬆︎のアイキャッチは、DALL·E(ダリ)で元画像を補正し解像度を上げています。
元画像は、物語の最後で紹介させていただきます。

朝露がまだ葉の上に残っていた。

光を透かしてきらめくその隣で、フクモモさんとどりとりさんが小さな紫の花を覗きこんでいた。

静かな時間の中で、ふたりの声だけが、そっと風に混じって響いていた。


見て、どりとりさん! この紫のお花、まるで星を集めたみたいに咲いてるよ。

ほんとだ〜。ひとつひとつが小さいのに、集まると光のかたまりみたい。
群れで咲くのが得意なんだね!

うん。ひとりでもきれいだけど、みんなで咲くともっと強く見えるんだ。
なんだか仲間って感じがするね。

ふふ、フクモモ島みたいだね。
うたぎさんも、ひげちょうさんも、フラワック姉妹もいて。

そうだね。
ぼくたちも、こうして小さな花みたいにつながってるのかも。
たとえ遠くにいても、同じ光を見てるんだ。

そう思うと、世界って広くても近いね。
…ねぇ、この花、名前なんだろう?

うーん、ぼくも知らない。
でも、“まだ名前をつけてない色”をしてるから、名前がなくてもいいかも。
そういうの、好きなんだ。

ぼくらの“11年後のレッドリスト”も、そんな“まだ知られてない命”を見つける旅なんだよね。
気づくことから、守ることが始まるんだ。


朝の光がふたりの背を照らし、小さな花の群れが揺れながら笑っているように見えた。

その笑い声は、風に乗ってどこまでも広がっていく。

次に見つける花は、どんな色でぼくらを待っているかな。

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みつけたのっ No.056 2009-09-24 07:23:00
⬆︎の画像は当時の写真を「そのまま」使用しています。
画像の中のURLは、現在「https://ameblo.jp/fukumomo3/」に変更されています。

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