⬆︎のアイキャッチは、DALL·E(ダリ)で元画像を補正し解像度を上げています。
元画像は、物語の最後で紹介させていただきます。
朝の光がやわらかく地面に降りそそいでいた。
白い花びらが風にゆれ、光をすべらせてはまた静かに戻る。
その前で、フクモモさんとひげちょうさんが、息をひそめるように見つめていた。

ねぇ、ひげちょうさん。
見て、この白いお花。
まるで光でできてるみたい。
透けてるのに、強いんだね。

……朝の光を、ちゃんと中まで通してるんだね。
ぼく、こういう花が好き。

わかるなぁ。
白って何色にも染まれそうで、でも何にも負けない感じがするの。
風が吹いても、ちゃんと咲いてる。

静かに見えるけど、きっと忙しいよ。
太陽とおしゃべりしたり、虫を呼んだり。

ふふ、たしかに。
“今日もきてくれてありがとう”って言ってるかもしれないね。

花の言葉は音じゃないけど、ちゃんと届いてる気がする。
ぼくたちも、そんな風に話せたらいいね。

うん。
“11年後のレッドリスト”も、そうやって静かに語りかける場所なんだ。
大きな声じゃなくても、心で届く声を残していけたらいいな。
風がそっと通りぬけて、花びらの影がふたりの頬をなでた。
そのやさしさは、まるで世界の息づかいそのものだった。
次の朝も、きっと誰かの光が咲いているね。

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⬆︎の画像は当時の写真を「そのまま」使用しています。
画像の中のURLは、現在「https://ameblo.jp/fukumomo3/」に変更されています。



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