⬆︎のアイキャッチは、DALL·E(ダリ)で元画像を補正し解像度を上げています。
元画像は、物語の最後で紹介させていただきます。
昼下がりの森の中、風が木のあいだをすり抜けていく。
葉と葉のすきまからのぞく空は、どこまでも澄んでいて、まるで水のようだった。
フクモモさんとうたぎさんは、並んで空を見上げていた。

ねぇ、うたぎさん
。今日の空、なんだかすごく遠くに見えるね。
手を伸ばしても届かないのに、ちゃんとぼくらを見てる気がするの。

そうだな。空って、どこまでも広いのに、どこにいてもつながってる。
不思議な存在だよな。

そうそう。
遠いのに近いって、なんだか心みたいだね。
見えないけど、感じられる。

おまえ、また詩人みたいなこと言うな。
でも…確かにそうかもしれない。
空を見ると、誰かのことを思い出すときがある。

ぼくも。
旅の途中で見上げた空と、フクモモ島の空、どっちもつながってる気がして。
風が“ただいま”って言ってくれるんだ。

それ、いい言葉だな。
空がつなぐ“ただいま”か。

うん。
“11年後のレッドリスト”も、そんな“つながり”を感じてもらうためのものなんだ。
遠く離れた命たちにも、“おかえり”って言えるように。
雲がゆっくりと形を変え、風がやわらかくふたりの頬をなでた。
その風の向こうに、見えない誰かの笑顔が浮かんでいるようだった。
次の空の下でも、きっと同じ風が吹いているね。

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⬆︎の画像は当時の写真を「そのまま」使用しています。
画像の中のURLは、現在「https://ameblo.jp/fukumomo3/」に変更されています。



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