フクモモさんの思い出アルバム No.0072|たべたいのっ

フクモモさんの思い出アルバム
⬆︎のアイキャッチは、DALL·E(ダリ)で元画像を補正し解像度を上げています。
元画像は、物語の最後で紹介させていただきます。

——森の奥、風に乗って木の葉がさらさらと音を立てていた。

フクモモさんとうたぎさんは、木の枝の上でまんまるな栗のイガを見つけて足を止めた。


うたぎさんっ!
みてみて!
クリさんだよっ!
すっごくおいしそうなのっ!

あはは、まだ開いてないよ。
トゲトゲの中に栗がいるんだ。
ほら、まだ“おやすみ中”みたいだろ?

ほんとだぁ……でも、どうしてトゲトゲで守ってるのっ?
いたそうなのに。

うーん、それはね。
森の仲間たちに食べられちゃう前に、ちゃんと育ちきるためなんだよ。
あのトゲは、お母さんの手なんだ。

おかあさんの手……!
じゃあ、クリさんが大きくなるまで“だいじだいじ”してるんだね。

そういうこと。
やがて風が冷たくなったころ、イガがぱかっと開いて、“もういいよ”って合図を出すんだ。

そのとき、ぼくもいっしょに“おつかれさま〜!”って言いたいのっ!

きっと栗も笑うよ。
だって、がんばったあとの“おいしい”って言葉がいちばんのごほうびだから。

“11年後のレッドリスト”も、そんなふうに守られて育つといいのっ。
見えないトゲでも、やさしい手でも。


風が吹いて、イガの上の露がころりと落ちた。

秋の香りが、森の中にふんわりと広がっていく。

次の森の木陰では、どんな実りが待っているのだろう。

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たべたいのっ No.072 2009-10-01 15:54:53
⬆︎の画像は当時の写真を「そのまま」使用しています。
画像の中のURLは、現在「https://ameblo.jp/fukumomo3/」に変更されています。

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