フクモモ島の空気の中で、ひときわ静かに羽ばたく影があるんだ。
それが「ひげちょう兄弟」なんだよ。
ひげちょう兄弟|プロフィール
役割
ひげちょう兄弟はね、ムードメーカーであり、香りの番人なんだ。
いつも大げさに騒ぐわけじゃなくて、そばにいるだけで空気をやわらげてくれる。
ぼくが眠っているときなんか、そっと羽をひらひらさせて、
いい香りをまとって見守ってくれてるんだ。
誕生のうわさ
不思議なんだけど、フクモモ島にはちょうちょなんていなかったはずなのにね。
いつのまにか、ぼくが月から持ち帰った小さな石からふわりと飛び出したって言われてるんだ。
その羽の黄色は、月の光を映した色なんじゃないかって噂もある。
ほんとうかどうかはわからないけど、夜の静けさに羽音を聞くと、
なんだか月の欠片を見てるような気がするんだよね。
性格としぐさ
ぼくの香りが大好きで、ぼくがまどろんでいるときは、まるで守るように周りを飛んでる。
言葉は少ないんだけど、その静けさが逆に安心をくれるんだ。
雨の日は、フラワック姉妹の葉の裏でじっと休んでいるらしいんだけど…
島に雨が降るのは千年に一度なんだってさ。
その姿を本当に見たことがあるのかどうかは、誰も知らないんだ。
うたぎさんとのつながり
ひげちょう兄弟に名前をつけてくれたのは、クールで冷静なうたぎさんなんだ。
普段はぼくが妄想に飛びすぎないように冷静な声で引き戻してくれる彼が、
「ひげのような触角を持つちょうちょ」ってことでぴったりの名前をつけてくれたんだよ。
それ以来、ひげちょう兄弟はぼくとうたぎさんのあいだをふわりと飛んで、
ちょっと固くなりがちな空気をやわらげてくれる存在になっているんだ。
兄弟のひみつ
実はね、ひげちょうは二匹いて、どっちが兄でどっちが弟なのかは、ぼくもまだわからないんだ。
でもいつも二匹で羽を重ねるように飛んでいて、その姿はまるで月の欠片が寄り添っているみたい。
見ていると不思議と心が静かになって、夢の続きに迷い込んだような気分になるんだよ。
月の光から生まれたとも、ぼくの夢から零れ落ちたとも言われるひげちょう兄弟。
これからも、ぼくとうたぎさんのあいだをふわりと飛びながら、
島にやさしい風を運んでくれると願ってるんだ…。



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