フクモモさんの思い出アルバム No.0081|きれいだったのっ

フクモモさんの思い出アルバム
⬆︎のアイキャッチは、DALL·E(ダリ)で元画像を補正し解像度を上げています。
元画像は、物語の最後で紹介させていただきます。

木々のあいだから差しこむ細い光が、ひときわ静かな輪を照らしていた。

そこには、朝露をまとって輝く蜘蛛の巣。

ふれると消えてしまいそうなほど繊細なのに、どこか強さを秘めた小さな宇宙だった。

その前で、フクモモさんとどりとりさんが、昔の記憶をそっと撫でるように語り始めた。


ねえどりとりさん…この蜘蛛の巣、すごくきれいだったんだよ。
朝の光がね、まるで“音のない虹”みたいに葉のすき間から差しこんできて…
ぼく、しばらく動けなかったんだ。

わかるわかる! ぼくら鳥から見ても、蜘蛛の巣ってすごいんだよ。
だって丸いのに、どこもゆがんでないし、風が吹いても案外こわれないんだよ?
あれね、秘密の設計図があるってうわさもあるんだけど…ぼくは半分信じてるんだ〜。

ひみつの設計図…! それ、ちょっと夢があるね。
蜘蛛さんって、見た目は小さいのに、すごい建築家なんだなあ。
でも、糸一本でもちぎれたら、また最初から編みなおすって聞いたよ。
なんだか“あきらめない心”みたいで、胸がぎゅっとするんだ…。

そうそう! しかもね、朝露がつくと、あんなふうに光の輪になるでしょ?
あれ、ぼくらの間では“朝のまほう陣”って呼ばれてるんだよ。…ちょっと言いすぎかな?

ううん、言いすぎじゃないよ。
ぼくもね、あの日の光を思い出すと、ほんとうに魔法みたいだったなって思うんだ。
蜘蛛の巣って、ただの巣じゃなくて…森の呼吸みたいなものかもしれないね。


壊れやすいものほど、世界を支える力を持っているのかもしれないね。

「11年後のレッドリスト」も、そんな小さな命を見つける手がかりになったらいいな。

それじゃ、次の思い出の森へ。

そっと道を変えるみたいに…

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きれいだったのっ No.081 2009-10-06 07:12:49
⬆︎の画像は当時の写真を「そのまま」使用しています。
画像の中のURLは、現在「https://ameblo.jp/fukumomo3/」に変更されています。

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