⬆︎のアイキャッチは、DALL·E(ダリ)で元画像を補正し解像度を上げています。
元画像は、物語の最後で紹介させていただきます。
空が青から藍へと変わるころ、細い雲のすきまで月が静かに光っていた。
朝の名残をすこしだけまとったその姿は、昼でも夜でもない時間のしるしのようで、見る人の心をゆっくりほどいていった。
その写真を前に、フクモモさんとうたぎさんが、空を見上げるみたいに声を交わしはじめた。

ねえうたぎさん…あさのおつきさまって、なんでこんなにきれいなんだろ。
夜とはちがって、ちょっと照れながら光ってる感じがして…ぼく、すごく すごく すごく好きなんだ。

たしかに、朝の月って“まだ帰りたくない”って顔してるよな。
太陽が出てきても、すぐには消えないで残ってる。
ああいうのを見ると、空も気まぐれなんだって思う。

気まぐれ…なんだかぼくみたいだね。
でもね、朝の月を見ると、空がふたりでひとつみたいに感じるんだ。
夜の静けさと朝の明るさが、ちょうど混ざりあって…
“いまだけだよ”ってささやかれてる気がして。

言われてみれば、そんな瞬間って一日の中に少ししかないよな。
こういうときの月は、見つけた人がちょっと得した気分になれるんだと思うぜ。

うふふ…じゃあ、ぼくら得してるんだね。
この月、ぼくが空へ飛んで触れたくなるくらいやさしいんだ。
でも触れたら、ちょっと冷たそう…それもまた素敵だけど。
ふたりの声が空へと溶けていくと、写真の月はほんの少しだけ輝きを増したように見えた。

朝の月みたいに、見過ごされやすい命にもちゃんと光があるんだよね。
「11年後のレッドリスト」も、その光に気づくための窓になれたらいいな。
それじゃ、つぎは空のつづきを追いかけるように…

11年後のレッドリスト|ナガレホウオウゴケ:名前だけが生き、未来だけが白紙のまま【IUCNレッドリスト比較】
ナガレホウオウゴケ(Fissidens hydropogon)は、2014年、図鑑に【CR:深刻な危機】として分類されていました。2000年、IUCNレッドリストで、【CR:深刻な危機】と評価されました。つまり、2000年から、ナガレホウオ...

⬆︎の画像は当時の写真を「そのまま」使用しています。
画像の中のURLは、現在「https://ameblo.jp/fukumomo3/」に変更されています。



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