フクモモさんの思い出アルバム No.0100|かおりがしたのっ

フクモモさんの思い出アルバム
⬆︎のアイキャッチは、DALL·E(ダリ)で元画像を補正し解像度を上げています。
元画像は、物語の最後で紹介させていただきます。

枝いっぱいに咲いた橙色の小さな花が、空気そのものを甘くしてしまうように揺れていた。

鼻先にかすかに触れるその香りは、だれかを思い出させる懐かしさと、今日だけのよろこびをいっしょに運んでくる。

その写真を前に、フクモモさんとフラワック姉が、“すてきなかおり”のひみつを分け合うように話し始めた。


ねえフラワック姉さん…この木、覚えてる?
すごく すごく すごく すてきなかおりがしたのっ。
風にのって鼻の奥までふわぁって入ってきて…
まるでお空から落ちてきた歌みたいだったんだ。

覚えてるよ〜、この香りは特別だよねぇ。
わたしたち花族はね、香りって“心のひらく合図”だと思ってるの。
この木の花は、その合図がちょっと大きいのよ。
ふわぁって広がって、気持ちまで明るくしてくれるでしょ?

うんうん、まるで誰かが“ここにいるよ〜”って
そっとささやいてくれてるみたいで…
ぼく、胸のなかがぽかぽかしちゃったんだ。

そうなのよ。
香りってね、花たちからのメッセージなんだよ。
“会いにきてくれてありがとう”とか
“きょうも風がきれいだね”とか、
そんな気持ちが混ざってるの。

ああ…そう聞くとますます可愛く思えてきたよ。
ぼく、この香りを感じるとね、
フクモモ島の夕方も思い出して…
なんだか、帰る場所みたいに感じるのっ。

ふたりの声が風にとかされて、写真の花の香りがまたふわっと広がったように見えた。


香りにも、小さな命のメッセージが隠れているんだよ。
「11年後のレッドリスト」も、そのメッセージを未来へと手渡すための灯りになれたらいいね…。

それでは、香りの道をそっとたどるように…

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かおりがしたのっ No.100 2009-10-16 15:29:09
⬆︎の画像は当時の写真を「そのまま」使用しています。
画像の中のURLは、現在「https://ameblo.jp/fukumomo3/」に変更されています。

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