フクモモさんの思い出アルバム No.0092|たのしかったのっ

フクモモさんの思い出アルバム
⬆︎のアイキャッチは、DALL·E(ダリ)で元画像を補正し解像度を上げています。
元画像は、物語の最後で紹介させていただきます。

空気がしっとりして、世界が少しだけ静かになったような夜。

枝の先に、ぽつんと残った一滴のしずくが揺れていて、その透明な中に、過ぎていった時間がそっと閉じ込められているようだった。

その写真を前に、フクモモさんとどりとりさんが、雨あがりのたのしいひとときを思い返すように語りはじめた。


ねえどりとりさん、このしずく…なんだか宝石みたいじゃない?
あの日ね、ぼくずっとしずくの落ちる音を聞いてたんだ。
“ぽとん、ぽとん”って、雨が去ったあとの小さな歌みたいで…すごく すごく すごく楽しかったんだ。

わかるよ〜! 雨あがりのしずくって、空の落とし物なんだよ。
ぼくら鳥の世界では、“光のかけら”って呼ぶこともあるんだ。
ほら、角度によってキラッて光るでしょ? あれ、ほんとうにきれいなんだよね。

そうなんだ…!
ぼく、ひとつのしずくの中に空が全部入ってるんじゃないかって思ったんだよ。
見つめてると、風の音まで聞こえてくる気がしてね。

うんうん! それ、ぼくも思ったことあるよ。
しずくって、小さな鏡なんだよ。世界の切れはしを映して、
“まだきれいなところ、ちゃんとあるよ〜”って教えてくれるんだ。

そんなやさしい鏡だったんだね…。
あの日のしずく、ぼくの心にも残ってて…
たまに思い出すと、胸がすーっと軽くなるんだよ。

ふたりの声がふわっと混じると、写真のしずくがまた小さく震えたように見えた。

雨あがりの静けさには、いつも秘密の音が隠れている。


しずく一粒にも、世界のきれいな面影が宿っているんだよね。

「11年後のレッドリスト」も、その面影を未来へ残せたらいいな。

それじゃ、しずくが落ちる先を追うみたいに…

11年後のレッドリスト|バーナップハンターナメクジ:落ち葉の下で、希望が干からびる【IUCNレッドリスト比較】
今回は、バーナップハンターナメクジ(学名:Chlamydephorus burnupi)が、タマヤスデと手をつないだまま「負のエスカレーター」に乗っている――そんな話です。この種は気候変動の影響を受けて、2014年の図鑑では「VU:危急」で...
たのしかったのっ No.092 2009-10-12 23:17:05
⬆︎の画像は当時の写真を「そのまま」使用しています。
画像の中のURLは、現在「https://ameblo.jp/fukumomo3/」に変更されています。

コメント